最近の会計事務所の経営環境(2)

2020年2月19日

2 技術革新の現状

 

(1)クラウド・コンピューティングの進展

 インターネット技術の発達により、事務所で今以上の高性能パソコンを持つ必要はなくなった。

ましてサーバーなどを保有する必要も全くない。

それは一般中小企業においても同様であり、そのような背景がさらに会計ソフトを浸透させていく

下地となっている。さらに、30代から40代の若い経営者はリテラシーも備えている。

 会計事務所主導の自計化を推進するならば、急がなくてはますます出来なくなる。

 

(2)フィンテックの普及

 ICTを駆使した金融ITサービスの進歩は、利用者リテラシーの向上と相まって、フィンテッ

クを利用した会計ソフトの浸透が火急的に広がろうとしている。それによって会計データの5割ぐ

らいは自動入力化となると言われている。

つまり、5割の会計データが仕訳も正しく、金額も間違いなく、自動入力されることになる。

 会計事務所の監査のあり方や内容も変えていかないと、監査自体の存続が危うくなってくる。

 

(3)I技術の進展

 さらに、AI技術の進展により、手入力の会計データも仕訳を間違わないで入力できるようにな

る。現在の突合を中心とした巡回監査だけでは、良い関与先企業ほど不要となる。

 

(4)インターネットのさらなる浸透と特化型AIから汎用AIへの発展

 インターネットはより高速に、より低料金となり、AIもこれからは特化型から汎用型へ発展す

る。そうすると、経理はさらに省力化され、自ずと経理能力も高くなる。

 国税庁も税務相談はAIを使い、インターネットのチャットで相談ができたり、適切な回答が自

動表示できるシステムを開発することを検討している。

 

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現在は第四次産業革命(インダストリー4.0)の真っ最中!

「時代は変わっている」ではなく、「新しい時代が訪れている」と認識しなおすことで

発想が違ってくる。

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