TKC勘定科目配置基準(6)

2020年2月20日

6 まとめ

これまでのことをまとめれば、以下のとおりとなる。

 

(1)科目配置基準を守る意義とは

 ①巡回監査業務の標準化が図れる ⇒全員で全関与先を担当の関与先のように支援できる

 ②業務レベルアップの礎     ⇒全員で全関与先に対する役務の高度化が図れる

 ③会計ソフトを最大限に活かせる ⇒試算表だけでなく付属資料・経営分析が利用できる

 ④経営に活かせる会計になる   ⇒決算・申告だけでなく経営に活用できる会計資料になる

 

(2)勘定科目

  勘定科目の使用基準を守る   ⇒現金・預金、売上債権、当座資産、たな卸資産、流動資産
                  有形固定、無形固定、投資その他
                  買入債務、流動負債、固定負債、純資産
                  売上、仕入、製造(材料・労務・経費)、販売費、管理費
                  営業外、特別損益、法人税等

 

(3)固変区分

 ①変動費を確認する       ⇒売上の増減に同期する費用が“変動費”、それ以外は固定費

 ②標準固変区分の変動費     ⇒たな卸関係と仕入4科目、材料2科目、外注、製造消耗品

 

(4)人件費科目

 ①人件費以外に使用しない    ⇒労務費6科目、販売人件費2科目、管理人件費6科目

 ②人件費とは自社の人件費    ⇒派遣社員は目的によって外注費、業務委託費

 ③影響するところ        ⇒変動損益計算書の人件費

                  期比較財表役員外販管人件費

                  経営分析

 

(5)資金科目

 ①流動性資金(資金科目)    ⇒1111現金、1112当座預金、1113普通預金

 ②固定性預金          ⇒1114定期預金、1115(空欄)、1116(空欄)

 ③固定性預金科目を資金科目に使うときは、資金定義を資金繰り科目(流動性預金)に変更する

 

(6)正しい月次決算をするために

 ①会計処理基準を事務所統一する ⇒生命保険料は6226厚生費、顧問料は6227管理諸費など

                  負債は流動負債と固定負債の区分をきちんと行う

 ②会計処理は発生主義

 ③正しい月次損益を把握する為に ⇒訂正仕訳はマイナス仕訳

                  繰越利益剰余金の期首振替

                  たな卸の計上

                  減価償却の計上

                  引当金の計上など

                                         以上

 

 

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科目配置基準を守ること、事務所統一することはむずかしい。

しかしそれが事務所を次の一歩へ進めさせる。

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